カテゴリー : ネットワーク入門

OSI参照モデルを理解したほうが良い理由は?

前回のネットワークアーキテクチャ「OSI参照モデル」の続きです。

OSI参照モデルはあくまで基本概念。
ネットワークを実際見ると、OSI参照モデル通り7つのレイヤに役割分担されているわけではありません。
OSI参照モデルにとらわれずにネットワークに使われているTCP/IPのレイヤ構造に沿って考えた方が理解しやすい。
では、OSI参照モデルは、理解しなくても良いような気がしますが・・・

OSI参照モデルを理解した方が良い理由は、
OSI参照モデルを理解していることを前提に技術書や説明書が書かれていることがあります。

他には、ネットワーク機器の役割を把握できるメリットがある。
たとえば、ネットワーク機器のスイッチは、「レイヤ2スイッチ」「レイヤ3スイッチ」とOSI参照モデルの第1層からどこまでの階層を扱うかによって呼び分けられています。
名前のままですが、
レイヤ2スイッチ」はOSI参照モデルの第2層(データリンク層)までを扱え、
レイヤ3スイッチ」はOSI参照モデルの第3層(ネットワーク層)まで扱えます。

レイヤ3スイッチは第3層(ネットワーク層)まで扱えるのでデータのやりとりを行う経路選択の機能があります。

OSI参照モデルを覚えておくと、何かと役に立つってことですね。

ネットワークアーキテクチャ「OSI参照モデル」

ネットワークアーキテクチャとは、ネットワークをどのような構造・設計にするかとう基本概念です。
アークテクチャは、英語で「建築学」、「建築術」、「構造」を意味する語ですね。

ネットワークアーキテクチャの代表的なものとして「OSI参照モデル」があります。
OSI参照モデルは、ISO(国際標準化機構)が標準化したネットワーク・アーキテクチャです。

ちなみに、『OSI』は『Open Systems Interconnection』の略です。

OSI参照モデルは、第1層から第7層までのレイヤ構造になっています。

OSI参照モデルのレイヤ構造

上位層 第7層 アプリケーション層 具体的な通信サービスを提供する。アプリケーション(ソフト)がどのようにデータを処理するかなど。HTTPやFTPなどの通信サービス。
第6層 プレゼンテーション層 データの種類(文字コードなど)や送信ビット数に関する規定。
第5層 セッション層 通信モードや同期方式に関する規定。下位層との間に信頼できるリンクを提供し、同期やフロー制御を行う。通信プログラム間の通信の開始から終了までの手順。データのやり取りする相手との間に仮想的に通路を作り、やり取りが終われば通路は閉じます。
下位層 第4層 トランスポート層 ネットワークの端から端までの通信管理。確実にデータを届けるための決まりごと。エラー制御、圧縮、再送機能など。
第3層 ネットワーク層 通信経路の選択や識別アドレスに関する規定。データの道筋(経路)を決める。
第2層 データリンク層 通信路の確保やエラー訂正に関する規定。直接接続されたPCなどの機器間のやり取りに関する決まり事。
第1層 物理層 物理的な回線や機器類、電気信号に関する規定。具体的には、ケーブルの端子の経常や電気信号の条件など。物理的・電気的な決まり事

OSI参照モデルのレイヤ構造は、「アプセトネデブ」で覚える!って言われたなぁ~。
懐かしい。
基本情報技術者の資格試験で、結構出題されるとこですね。

ここまで説明しておいてなんなんですが、OSI参照モデルは、はたして理解すべきなのだろうか?
OSI参照モデルを理解したほうが良い理由

プロトコルはレイヤ構造

プロトコルはレイヤ構造をとります。
レイヤ構造は階層構造とも呼びます。

ネットワークでデータをやり取りする場合、手順ごとに必要な作業がレイヤに分けられています。
各レイヤの決まり事(プロトコル)に従って順番に処理されます。

例えば、以下のように、レイヤ構造になっている。

  1. データの構成を整える。
  2. 相手にデータが届くかどうか確認する。
  3. 宛先を指定する。
  4. ケーブルにデータを送り出す。

1~4までが、それぞれプロトコルがある。

レイヤ構造をとることによって、一部に作業方法の変更があった場合でも、変更のあったプロトコルだけを入れ替えることで対応できるようにしています。

プロトコル「フォーマットとプロシージャ」

プロトコル

ネットワークを通じてデータをやりとりするには、「決まり事」に沿って行う必要があります。
「決まり事」がなければ、データが送られてきても、どんな表記方法でどんな手順で・・・がわからなく、大量に0と1の羅列が送られてくるだけになってしまいます。
その「決まり事」のことを、プロトコルといいます。

同じプロトコルに対応していれば、機器の種類やメーカーなどに関係なくデータをやりとりできます。

プロトコルは、複数をまとめたものを「プロトコル群」と呼ぶこともあります。
TCP/IPは、プロトコル群のひとつです。

プロトコルは、フォーマットとプロシージャというもので構成されています。

フォーマット

フォーマットは、データの構成がどうなっているのかの決まり事です。
(必要な情報の表記方法や情報のある場所などの構成を決めている。)
情報構造とも呼ばれます。

プロシージャ

プロシージャは、データのやりとりの手順の決まり事です。
(データのやりとりを始めるとき、終わるとき、エラーのときどうするかを決めている。)
通信手順とも呼ばれます。
プロシージャを決めておかないと、いつデータのやりとりが始まって、いつ終わるのかがわかりません。